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本の帯ってなんでついてるの?ぶっちゃけいるか!?

グッグッモーニン!
編集集団WawW ! Publishing代表の乙丸です。

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■なんか、形骸化してるだけじゃね?

そういえば、結構前から、本の帯って、ズレるし、すぐ破れるし、アマゾンに帯なしの画像ばっか載せられるんで、

あれいるか?

って思ってたんですが、あれっているんですか?

帯のデザインをそのままカバーに印刷するのじゃダメですか?
蓮舫さん的な・・・、丸の内で蓮舫さん見たけど、むちゃかわいかったw)


■僕的帯必要論

個人的に、帯が必要な理由って、

1.仮に、カバーが2C(2色)の時、帯だけ4C(4色刷)にすることで経済効率がいい?
2.帯を変えるだけで、効率よく宣伝文句をかえられるから?
3.なんか、帯があったほうが豪華感(?)出せて売れるんじゃねって思ってる?

と思ってたんですが・・・、

じゃあ、カバーが4Cの時は、1の理由が霧散するから、帯のデザインを、そのままカバーに印刷すればいいんじゃね?

で、宣伝文句変えたいなら、最初からカバーに帯のデザインを入れておいて、宣伝文句変えたい時に、そこではじめて帯を巻けばいんじゃね?

って思ってました。

3に対する回答は、一旦保留・・・。


■帯はいつからはじまった?

で、これには恐らく歴史的な理由があるんだろうと思って調べてみた!

そしたらやっぱ  って記事が見つかりました!(以下、引用)

【いつから】

紀田順一郎氏が1994年4月に読売新聞に寄稿し、著者のサイトのコラムに再録(2010年11月10月)した「たかがオビ、されどオビ」より、
 「大正三年(一九一四)四月刊の阿部次郎著『三太郎の日記』(東雲堂)に付されたものが、現在判明している限りでは最古といわれる。
  白い用紙に緑色の活字で、ただ一言「読め!」とある。考えてみれば、これほど簡単で効果的な宣伝文句もあるまい。」


キャッチコピーは「読め」だったそうですw

直接的~w 昔の編集者肉食ぅ~www

(今度やろっかな・・・)

なるほどー、1914年からはじまった(らしい)んですね!


■なんで?

引き続き引用・・・。

【帯をつける理由】
 ・広告宣伝/販売促進
 ・価格変動やコピー等、流動性への対応
 ・識別(同じような表紙や函なので、区別するため等)
 ・(書店で)分類・陳列法の判断のための情報源


にゃるほどー、宣伝用と、価格変動への対応、同じような表紙の本ばっかなので識別するため、書店での識別のためなんですねー。

って、んんっ?

宣伝用ってことは、別に、カバーに直接印刷でええやん!

価格変動? いやいや、現在本は価格変動しないし!(昔は再販制なかった?)

識別? いまや新書とか選書以外、デザインバラバラやし!

書店での識別?(以下、略)


■結論

本の帯が残されているのは、ただ形骸化してるだけでした。

問題は、「本の帯をなくして、帯っぽいデザインをカバーにほどこすと、安っぽくなって、本当に読者さんは買ってくれなくなるのか?」ですね。

この辺、僕が出版社の経営者だったら、2パターンの本作って、検証するなー。

結構、本の帯代ってかかってる気がするんですよねー。(手元に予算表がないので、具体的数字上げられず・・・)

形骸化して、何も考えずに残してるだけなら、その分、広告費に回したほうがいいのでは!?

(今度担当する本でやってみます! 許可降りるかな・・・)

そういえば、僕が担当した、finalventさんの『考える生き方』(ダイヤモンド社)という本は、版元側の担当さんの意向で、元から帯なしという珍しいデザインでした。

デザイナーさんは、今をトキメク水戸部さんですよ~。

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『考える生き方』(kindle版) (単行本)

珍しい本なので、買って下さい☆


で、話はちと変わりますが、「本のキャッチコピーを考える時に、編集者・作家さん必携の本」が存在してます!(この本↓↓↓)

yuurindo-pop

『書店ポップ術―グッドセラーはこうして生まれる』(試論社)

伝説のPOP職人(書店員さん)が描かれたPOPがズラ~っと登場していて、本当はその存在を教えたくないヤヴァい本です☆


現場からは以上です!!